FX初心者は、まずは最大損失額を決める

最適な取引金額(ポジション)はどのくらいがいいのか、レバレッジは何倍くらいが適切なのだろうかと、特に初心者の方は悩んでいると思います。ここでは、適切な取引金額とレバレッジの考え方を紹介します。

初心者の方に多いのは、口座資産に対して、何も考えずに必要以上のリスク(1回の取引損失が大きい)をとってしまい、ちょっとした連敗で口座の資金を破綻させてしまうことです。

これは1回の取引金額が大きい(レバレッジが高い)ために、予測と逆にいった場合の損切り額が大きいか、もしくは取引金額は大きくないけれど損切りが遅いため、結局1回の損失額が大きくなるかのどちらかだと思われます。

口座の手持ち資金を簡単に吹き飛ばしたら、そのあとはもう何もできません。これが虎の子資金であれば大変なこと。たとえ連敗が続いたとしても、口座残高が耐えきれる取引手法を考えなければいけません。

それには、1回の取引の最大損失額を口座資産の約2%以下となるようにコントロールすることが大事です。初心者の方は、1回の最大損失額を1%に抑えたほうがいいでしょう。

たとえば口座資金が100万円の場合、初心者は1回の最大損失額は1万円となります。
勝率が40%(4勝6敗)として、100回の取引で60連敗したとしても、1回の取引の最大損失額を1%の1万円に抑えていれば、40万円が手元に残る計算です。

60連敗は想定しづらいと思いますが、10連敗や20連敗は、現実味を帯びてきます。万が一、10連敗、20連敗しても、口座が破綻するようなことがないようにしなければなりません。

先ほどの例で、1回の取引損失が口座資金の5%の5万円だったら、20連敗で口座資金は吹き飛んでしまいます。1回の適切な取引金額は、資産保全をまず最優先に考えて決定します。

最大損失額から最適な取引金額とレバレッジを把握する

口座資金を100万円とした場合、初心者であれば1回の取引の最大損失額は1万円(1%)となります。その1万円から逆算して、取引金額やレバレッジを決定します。

最大損失額を決めたあと、チャートポイントを見ながら取引参入レートと損切り水準を決定します。すると、自動的に損切り水準の幅(pips)が決まります。たとえば、取引参入レートから損切り水準までが50pipsとなった場合、最大損失額は1万円なので、ドル/円で1ドル=100円ちょうどで買った場合の損切り水準は、1ドル=99.50円です。

すると、取引金額は、1万円÷0.5円(50pips)で、2万ドル(200万円)となります。1回の取引証拠金を10万円に設定すると、レバレッジは20倍(200万円÷10万円=20倍)となる計算です。もしこのケースで、1回の取引証拠金を20万円に設定すれば、レバレッジは10倍です(上記図を参照)。

また、損切り水準までの幅を20pipsとすれば、取引金額は5万ドル、1回の取引証拠金を20万円に設定すれば、レバレッジは25倍となります。
 
このように1回の取引の最適なポジションは、口座資金をベースに1回の取引時の最大損失額をまず決定し、事前に決めた損切り水準までの幅から逆算して求めるものです。レバレッジは何倍くらいがいいのかということより、1回の取引の最大損失額を口座資金の1~2%に抑えるコントロールが大事なのです。
 
またベースとなる口座資金にあるお金は、あくまでも余剰資金であることを心がけてください。元本保証のないFXは余剰資金で取引すべきであり、余剰資金の運用は分散投資が王道です。ひとつの商品にすべてを賭けるものではありません。

余剰資金はそれぞれ個人の背景にある実生活にもとづくものですから、その金額は本人しかわかりません。言い換えれば、最適な取引金額(ポジション)は個人差があるのです。余剰資金が1億円ある人と、50万円しかない人では、口座資金の金額にも違いがあるからです。

個人向けレバレッジは最大25倍という取引規制はあるが・・・

国内のFX市場では、 2011年8月1日より個人向けレバレッジが最大で25倍までの取引規制が導入されました。

しかし、取引参入時の考え方は基本的にかわりません。口座資金から1回の取引の最大損失額を決め、「取引参入レート」から「損切り水準」までの値幅を事前に決定します。最大レバレッジは25倍ですから、それを意識しながら1回の取引証拠金額を決めます。

先ほどの例では、取引金額2万ドルの場合、200万円÷レバレッジ25倍を選択すれば最低でも証拠金8万円必要。レバレッジ10倍を選択すれば証拠金は20万円となります。

口座資金にそれほど余裕がない方はFXの取引単位を1000通貨単位に減額して取引することも可能です。(たとえば口座資金が上述例の1/10の10万円の場合、取引金額が2千ドル、レバレッジ25倍を選択すると最低取引証拠金は8千円、レバレッジ10倍では同2万円となります)

レバレッジ規制は、取引通貨ペア単位、または口座資金単位で最大レバレッジが25倍まで、と規定されています。25倍を超えることは法令違反になりますので、その前にFX会社の強制決済が発動され、取引できなくなることが想定されます。25倍ぎりぎりの証拠金では、取引した瞬間に強制決済されることも想定しなくてはなりません。

だからと言って、1回の取引の最大損失額を変えてはいけません。レバレッジ規制が有る無しに関係なく、為替取引の構造や市場の値動きは変化しないからです。

また証拠金が足りないからと言って、損切り幅を調節するようなことは絶対避けてください。特に損切りレートを残存証拠金とレバレッジから逆算して決めたり、チャートポイントぎりぎりのところを損切りポイントにして、値幅を少なく設定しても、かえって損失を生み出すようなものになりかねません。

口座資金は余裕を持って、予測と違えば損切りを!

当初の口座資金は、ある程度余裕を持って入金したほうがいいでしょう。
 
何度も申し上げますが、予測が間違えば必ず損切りを実行する。かつあらかじめ決めたポイントに損切り注文を入れておく。証拠金が不足して事前に決めたポイントに到達することなく、FX会社の強制決済が発動されては、意味がないのです。

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鶴 泰治

株式会社FXトレード・フィナンシャル代表取締役社長

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