最近のETF動向

取引高で世界第3位の仮想通貨取引所HフオビーHUOBI(シンガポール拠点)は、米ドルにベグされたデジタル通貨テザー(Tether)建てで仮想通貨の上位10種の指標を基に作られた上場投資信託(ETF)を公開しました。

Huobi(フォビー)ETFについて詳しく知りたい方はこちら↓

cointelegraphの記事「United States v. Crypto ETFs: a Lingering Struggle for Mass Adoption」によると、このHuobiのETFについては世界中の投資経験がない人を含め、多くの人を仮想通貨取引に向かわせるための大きな一歩であることは間違いありませんが、仮想通貨のデリバティブ商品はすでに、スウェーデンにおいて2015年にビットコインを使った投資商品が存在するようです。

欧州やアジアにおいて仮想通貨証券を扱う取引所が現れてきている中、世界の市場を持つアメリカの動向が注目されています。これまでもSEC(米証券取引委員会)は仮想通貨ETFについて、消極的な姿勢を示しているといいます。しかし、今後は少しずつ柔軟に前向きに取り組むという情報もあり、米国当局による認可も近いのでは、と期待されています。

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ETFについて

ETFとはExchange Traded Fundの略称で取引所に上場している投資信託のことです。ETFは投資信託の多様性と株の取引能力を合わせた証券です。ETFは、指標や信託のシェアに比例した資産のバスケット(資産を個別ではなく、まとめて一つにしたもの)に連動して価格変動します。ETFはインデックス型投資信託と並ぶパッシブ投資の代表です。

*パッシブ投資、アクティブ投資
パッシブ投資とは、特定の指数(インデックス)に連動する投資成果を目指す運用手法です。特定の指数を「ベンチマーク」という運用の目標にして、ベンチマークが上がれば同じだけ上昇し、下がれば同じだけ下落するように運用することを目的とします。

これとは逆にアクティブ投資では、自分で上昇しそうな銘柄を選ぶことで市場平均(ベンチマーク)よりも利益を出そうとするものです。また、一般的に手数料がパッシブ投資よりも高くなっています。


(パッシブ投資の例)日経平均株価をベンチマークとしたとすると、日経平均株価が3%上昇したら自分の資産も3%上昇します。逆に3%下落したら、自分の資産も3%下落します。

また、 パッシブ投資がローリスク・ローリターンなのに対し、アクティブ投資はハイリスク・ハイリターンのもになるという違いもあります。

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多くの慎重な投資家に参入されていない仮想通貨取引の世界と、より従来型の金融ツールの間の橋渡しとして、仮想通貨ETFはデジタル資産を利用する投資家の範囲を大幅に広げる可能性をもっているといえるでしょう。

ビットコインETFのゆくえ

それでは上場商品にどのような形でデジタル資産を連動させるのでしょうか?は2017年春にSECに申請された商品は単純に仮想通貨を購入し、信託の出資者間で所有権のシェアを分割するものでした。別の方法として話題となったのは2017年末に登場したビットコインETFです。

<ウインクルボス兄弟のビットコインETF>
仮想通貨投資で成功した人物としても名を連ねるウインクルボス兄弟が発表したのが米国内では最初の仮想通貨ETF:Winkdex(ウインクデックス)です。2014年に公開後、2017年3月に申請、当時は初のビットコインETF上場とあってビットコイン価格が高騰しましたが、残念ながらSECに否決され市場は落胆しました。

SECの見解としては、まだ未成熟な仮想通貨市場におけるETFの上場に二の足を踏んだ形となりましたが、法整備と市場の活性化を条件に再検査の可能性を示した事から、その後も上場の可能性に挑戦している人達がいます。

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仮想通貨ETFの上場を模索する動き

 仮想通貨ETF申請の次なる波は米シカゴオプション取引所(CBOE)の2017年四半期計画にビットコイン先物の計画発表によるものでした。その後VanEck や ProSharesといった有名な投資会社がETF申請を模索しましたが、ここでもETFの申請は行き詰まりを見せました。

2017年末、CBOEとCMEのビットコイン先物がリリースされることになり、ビットコイン価格が歴史的な急騰を見せました。これを受けてSECに対しビットコイン商品の認可申請が増加、それでもまだSECは認可を行なっていません。

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SECは規則の変更を検討する可能性

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SEOとのやりとりは続いています。4月の規制当局の規則変更に向けた動きと、仮想通貨デリバティブに対する企業と個人からの大きな要求を考慮すると、ここからは意外と早く規制緩和への道が開けるのではないでしょうか?

・CBOE社長:Chris Concannon氏
仮想通貨市場はますます通常の商品市場の様相を呈してきていること、つまり、規制当局の懸念の大半は商品に対する個別の枠組みで対処することが可能である。新興の仮想通貨ベースの投資商品の類の発展を阻止する必要はない

・ProShares(プロシェアーズ)
SECはプロシェアーズのビットコインETFを実現させるために規制変更を検討中と発表

・VanEck(ヴァンエック)
機関投資家向けのビットコインETFの申請

・ウインクルボス兄弟
2018年5月、仮想通貨を含むETPの扱いに関する特許の取得が確定

まとめ

近年の仮想通貨ブームによって、多くの企業が仮想通貨ベースのETFの設定にしのぎを削っています。一方で規制当局は仮想通貨ベースのETFに対して認可を出すのに消極的な様子です。しかし、近年の動きを見ると、以前の様子から少し変わってきているようです。

SECでは仮想通貨部門で新しく上級顧問としてValerie Szczepanik氏を任命し、彼女は「初期コイン・オファーリングと仮想通貨を含む新興のデジタル資産技術と革新への米国の証券法の適用に関するすべてのSEC部門と事務所全体の取り組みを調整する」と述べました。

coordinate efforts across all SEC Divisions and Offices regarding the application of U.S. securities laws to emerging digital asset technologies and innovations, including Initial Coin Offerings and cryptocurrencies,

引用: www.cnbc.com

これに対しBarnes & Thornburg 社のパートナーであるTrace Schmeltz氏はtwitterで以下のように、「彼女は本当に専門家であり、この役割のための素晴らしい選択だと言えるでしょう。よくやった、」と語っています。

Having been across the table from Ms. Szczepanik in a #cryptocurrency matter, I can say she is truly an expert and a great choice for this role. Well done,

引用: twitter.com

このようにSEC自体も仮想通貨の幅広い利用に向けて前向きに動きだしていることから、アメリカでは仮想通貨をベースにしたETFを巡る長い闘いの終わりはもう目の前に迫ってきているといえるでしょう。

(参考サイト:https://cointelegraph.com/news/united-states-v-crypto-etfs-a-lingering-struggle-for-mass-adoption)

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