2018年9月11日時点での、24時間の取引量の平均でのランキングを見ていきます。
1位のバイナンスはおよそ926億円。日本はbitbankが55億円、BTC BOXが46億円、bitFlyerが39億円ですから、取引量の多さが桁違いであることがわかります。

▲取引高1-10位
仮想通貨取引高TOP10の取引所
1. Binance -バイナンス
中国の取引所で、設立は2017年7月と比較的新しいものの新規登録が追いつかなくなり制限が掛けられるなど人気を博した取引所となっています。 独自トークンのBNBは、利用によって取引手数料を半額にできるなどの特典を持っています。
なんといっても特徴は取扱い通貨の多さ、ビットコインゴールドやビットコインダイヤモンドなどのフォークコインの取扱いや草コインの取扱いなどで日本から登録するユーザーも数多くいました。しかし、日本金融庁による警告や中国当局からの規制リスクなどを踏まえ、本拠地をマルタ共和国に移転しています。
<取引状況>
ビットコインが24%、イーサリアム、EOSと続きます。OntologyやStellar、ビットコインダイヤモンドなどが上位に来ていることが特徴となっています。
2. OKEx -オーケーイーエックス
2014年設立、香港に拠点を置く取引所です。独自トークンOKBを発行しており、先物取引では日本のbitbankと連携していますが、日本向けサービスは行っていません。また2017年にはハッキング被害を受けています。
<取引状況>
ビットコインが20%を占め圧倒的であるもののイーサリアム、EOS、ビットコインキャッシュ、イーサリアムクラシック、ライトコイン、TRON、リップルなど全体的に取引量が多いことが特徴となっています。
3. Huobi -フォビ
2013年9月にサービスを開始した中国の取引所。本拠地はシンガポール。独自トークンとしてHTトークン(Huobi Token)を発行しているほか、サブブランドとしてHADAXという取引所も運営しています。日本でのサービス開始を目指しJBCA(日本仮想通貨事業者協会)への加入、子会社の設立なども行っている注目の取引所です。
<取引状況>
ビットコイン、イーサリアム、EOS、ビットコインキャッシュと典型的な取引状況となっています。特徴はHuobi Tokenの取扱いがあることです。このHuobi TokenはBiboxなど4つの取引所でも取引が行われており影響力の強い取引所トークンの一つとなっています。
4. Bitfinex -ビットフィネックス
Bitfinexは香港に拠点を置く取引所。今後はスイスへの本拠地移転を目指しています。サービス開始は2012年10月とトップ10の中では最も古い取引所となっています。
過去にはビットコインを盗難された事件に対し、独自トークンの発行という手段で顧客の損失補填を行ったほか、現在もテザー社と組んで仮想通貨の価格操作を行っていると疑いを持たれるなど、いい面でも悪い面でも大きな影響力を持つ取引所となっています。
<取引状況>
30%をビットコイン、25%をイーサリアムが占め、EOS、XRPと続く典型的な中華系取引所ですが、
最大の特徴はテザーの取引が10%を占めていること。
テザーはドルの価値に連動した通貨であり、ドルに換えるのと同等の効果を顧客にもたらすことができます。先日、辞任を発表したもののテザー社のCSO(最高戦略責任者)はBitfinexのCSOを務めるPhil Potter氏であり、両社の関係は深いものであることがわかります。
5. Bithumb -ビッサム
Biithumbは韓国の株式会社BTCKorea.comの運営する取引所。韓国では最大の取引所となっており取引の6割を占めています。そのため韓国での仮想通貨熱が最も高かった2017年には、ビッサムが取扱いを始めると価格が急上昇する現象が何度も起きていました。
<取引状況>
取引の70%がビットコイン、イーサリアムとリップルがそれぞれ4%、その他EOS、イーサリアムクラシック、Monero、Zcashなどを取り扱っています。
6. ZB.COM -ジービードットコム
香港の取引所で開設は2017年11月。独自通貨ZBの発行や、タイでの東南アジア拠点となる取引所の開設など世界的展開を進めています。
<取引状況>
ZB.COMの特徴はDashの取引量が多いこと、38.5%を占めておりDash自体の取引のおよそ6割をZB.COMが占めています。他にはビットコイン、ライトコイン、イーサリアム、EOS、ビットコインキャッシュ、イーサリアムクラシック、リップル、カルダノコインなどの取引量が多くなっています。
7. HitBTC -ヒットビーティーシー
2014年2月よりサービスを行っているHitBTCはチリ・サンティアゴに本社を置く取引所です。運営会社の国籍は不明ですが、イギリスでの業登録もされていることからヨーロッパ系の会社といわれています。現在は、日本人向けサービスの一時停止を行っている状況ですが、今後は子会社を設置し日本でのサービス開始を目指すと発表がされています。
<取引状況>
ビットコインが23%、イーサリアムが18%、ビットコインキャッシュが10%、EOSが7%、リップルが5%、ライトコインが4%、Monero、Dogecoinと続きます。Dash,Zcashなどの匿名通貨やNEO、NEM、TRON、ビットコインゴールド、Liskなど聞き馴染みの多い通貨を取り扱っています。
8. Bit-Z -ビットジー
2016年6月よりサービスを行っている中国系の取引所。ユーザーの投票により仮想通貨の上場を決める機能を持つ取引所です。拠点は香港や北京、シンガポールと言われていますが、運営会社などの情報がない状況です。独自トークンとしてBit-Z Tokenを発行、DKK Tokenも独占的に取り扱っています。
<取引状況>
取引の23%をビットコイン、イーサリアムがおよそ34%、イーサリアムクラシックが8%、ビットコインキャが6%、ライトコインが5%と続きます。TRONやZcash、Dashなども取り扱っています。
9. Bibox -ビボックス
中国の取引所Biboxは2017年11月にサービスを開始。独自トークンであるBiboxCoin(BIX)を利用して各種通貨を取引することもできます。
<取引状況>
イーサリアムとBiboxCoinの取引が多く、続いてビットコイン、Bytomなどの取引が多く行われています。取引量自体は多くないもののライトコインやビットコインキャッシュ、NEO、EOSなどの注目通貨や、Huobi Tokenなどの取扱いも行っています。
10. DOBI trade -ドビートレード
中国深センに本社を置くBtc51 Technology Development株式会社が運営する取引所で開設は2018年5月。およそ4ヶ月でトップ10にまでのし上がった取引所となっています。
取引所独自の通貨・DOBコインを発行しており、各種仮想通貨DOBペアの取扱いも行っています。
<取引状況>
取引はEOSがおよそ43%を占め、ライトコインとイーサリアムがそれぞれ28%を占めるような形になっています。
まとめ
なんとトップ10のうち8つが中国系の取引所という結果でした。人口が多く、政府に対する不安の強さが仮想通貨に影響しているようです。通貨別の仮想通貨への流入ではドルや円が多くなっていましたが、取引量自体は多くないようです。
さらに、トップ10の取引所では多くが取引所独自のトークンを発行していることもわかります。取引手数料を安くするなどの施策により取引量が多くなっているとの見方もできそうです。