ステーブルコインとは

ステーブルコイン(Stable Coin)とは価値が一定もしくは価値の変動が小さい通貨のことをいいます。

一見、新たに注目された仮想通貨のように思えますが、実際にはビットコインやイーサリアムなどと同列ではなく、テザー(Tether)や今回発表されたGMO Japanese YENなどの価値の変動の小さいコインの総称となっていることに注意が必要です。

ステーブルコインの種類

ステーブルコインには「法定通貨担保型」、「仮想通貨担保型」、「無担保型」の3種類が存在します。

法定通貨や信頼性の高い商品にペッグ(特定の通貨と自国の通貨の為替レートを一定に保つこと)されることが多く、代表的なものは以下の表の通りとなっています。

▲仮想通貨とステーブルコインの関係

カレンシーボード制

法定通貨の信用力が小さい国などでは基軸通貨である米ドルなどを裏付け資産とするカレンシーボード制を採り、通貨発行を行うことがあります。

ステーブルコインにおいても仕組みは同じです。円にペッグするステーブルコインであれば、相当分の円を保有しステーブルコインを発行します。

では、このカレンシーボード制のメリットとはどこにあるのでしょうか?まずこの制度を採っていない場合のリスクを考えていきましょう。

<裏付けがない場合>
 ⇒国や中央銀行によって無限に通貨発行がなされる危険性を持ち、インフレを招いたり、為替レートの固定化政策への疑念を生む可能性があります。

カレンシーボード制を採ると、米ドルや円、ユーロなどの保有量までしか通貨の発行をすることはできません。そのため通貨の供給量が上昇することで通貨価値が下落し、相対的に物価が上昇するというインフレーションが過度に起こることを防ぐことができます。

ステーブルコインのメリット

1.法定通貨の信用リスクヘッジ

ドルや円などの通貨ではあまりイメージが沸かないかもしれませんが、世界的・歴史的に見ると、第一次世界大戦後にドイツで起きたハイパーインフレや、アフリカ諸国でのインフレ、ギリシャでの通貨危機など通貨に対する信用不安というのは多く起きているのです。

こういった通貨の価格変動に対するヘッジとして、事前にステーブルコインに換金しておくことで自身の持つ資産を保全することができるようになります。

▲ステーブルコインによる資産保全

2.仮想通貨の信用リスクヘッジ

仮想通貨においても同様のことが言えます。仮想通貨においては17年末の大幅な上昇と下落をみて分かる通り、価格の変動の激しい商品となっています。

資産を保全したい場合はドルや円などの法定通貨に換金することも1つの手ではありますが、法定通貨との交換を行っていない取引所などではそういった策を採ることができません。そのためステーブルコインを利用することが代替手段として活用されています。

3.基軸通貨としての活用機会の多さ

ステーブルコインは一部の取引所では基軸通貨として扱いがあり、法定通貨をステーブルコインに換えることで、より多くの仮想通貨の購入が可能になる場合があります。

※基軸通貨…中心、支配的な役割を占め、為替や、国際金融取引で基準として採用されている通貨

▲基軸通貨となるメリット

ステーブルコインのデメリット

1.運営会社の中央集権

法定通貨にペッグした価格であるとはいえ、運営を行うのは1企業であることが多くなっています。内部者による不正があればステーブルコインの発行量や価格の操作が考えられます。

世界的な統一基準などがない現状では、ステーブルコインを完全に信頼するというのは難しいでしょう。

2.担保が十分かの確認が取れない

ステーブルコインはカレンシーボード制と同様、運営元が法定通貨を担保として所有し、それを裏付けに発行がなされるという仕組みでした。

しかし、実際に担保相当量の通貨が保有されているかを確かめる術はなく、経営体制によっては担保を保有せずにステーブルコインを発行するという詐欺行為となる可能性も十分考えられます。

3.盗難などによる返還義務がない

ステーブルコインが仮に盗難される、もしくは運営会社が倒産するなどしてステーブルコインの価格が著しく下落した場合には先述した資産保全のメリットが働きません。

さらに、法定通貨にペッグしているからとはいえ、法定通貨と交換した場合と同等の資産を補償する旨の規制はありませんので、そういった場合には泣き寝入りするしかないのが現状です。

主なステーブルコイン

・テザー(Tether)

テザーは2015年よりテザー社によって発行されている仮想通貨で単位はUSDT。現在、時価総額は8位につけており、およそ3000億円。価格は112.66円(米ドルは113.04円)となっています。

大手の仮想通貨取引所であるBitfinexとは関係が深く、価格操作など様々な疑念が耐えないことも知っておくべきでしょう。

18年10月時点、ビットコインはこのテザーによって購入される割合が最も多く、9月時には60%を超える取引がテザーによるものとなっていました。取引所別(右図)をみてもテザーの取扱いの多いBitfinexが圧倒的なシェアを持っていることからもテザーの影響力を垣間見ることができます。

参照元:CryptoCompare

・GMO Japanese YEN

GMO、日本円と連動したステーブルコイン「GMO Japanese YEN」を発行 -CNET Japan

 GMOインターネットは10月9日、仮想通貨事業における「決済」への参入を見据え、価値の安定した仮想通貨のステーブルコインをアジア地域で発行する準備を本格的に開始すると発表した。

 ステーブルコインとは、主に法定通貨により価値を裏付けるなどの方法で価格の安定性を持たせた仮想通貨。法定通貨に担保された「法定通貨担保型」、他の仮想通貨により担保された「仮想通貨担保型」、資産の担保が無くスマートコントラクト機能により価値を安定させる「無担保型」といった大きく3種類に分けられている。

 同社では、日本円に担保された法定通貨担保型(円ペッグ通貨)で、カレンシーボード制(円ペッグ通貨と同等の日本円を保有し、価値を担保すること)の採用を検討する。

 GMOグループの海外戦略における統一ブランド「Z.com」を通じ、「GMO Japanese YEN」(ティッカーシンボル:GJY)として、2019年度を目処にアジア地域へ向けて発行を開始する予定だという。

 同社は、仮想通貨事業を戦略的事業分野と位置づけ、これまでに仮想通貨の交換事業および、マイニング事業を展開している。日本円に担保された「円ペッグ通貨」は、高い信用力と仮想通貨ならではの送金における手数料の安さと、スピードを兼ね備えた理想的な通貨となる可能性が高いと考えており、「円ペッグ通貨」を発行することにより、信用力のあるボーダレスな取引を支援するとしている。

(引用元:https://japan.cnet.com/article/35126726/)

まとめ

ステーブルコイン(Stable Coin)とは価値が一定もしくは価値の変動が小さい通貨のことでした。

GMOグループは仮想通貨取引所の開設をはじめ、マイニング事業など多岐にわたる仮想通貨関連業に進出しています。今回、ステーブルコインの発行を行うということで、GMOグループという基盤を活かし資産を保全する術を顧客に提供してくれることに期待しましょう。

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