個人投資家は、リスクの自己管理が欠かせない

FXは株式や投資信託などと同様、元本が保証されていない商品であるため、大きなリスクを保有しています。個人投資家は、そのリスクを理解したうえで、自己の判断で投資しなければなりません。

プロはリスク管理を徹底しています。個人投資家は、会社が設定したリスク管理に縛られない自由な身でいるからこそ、リスクの自己管理が欠かせません。それには、ポジションを持ったら、必ず「損切りレベル」を決めて、「ストップロス(逆指値注文)」を機械的に入れることです。

ストップロス(逆指値注文)はこう設定する

たとえば、これから上がると予測して、1ドル=100円でドルを買ったものの、自分の予測に反して1ドル=90円台に下がったら、損切り水準を事前に決めて必ず速やかに損切りを実行する、ということです。

ストップロスは、事前に設定したレートを完全に割れたら成立します。たとえば以下の図の場合、事前に99.50円を下抜けたら損切りすると決めたと仮定します。その場合、1ドル=99.495円、または1ドル=99.490円で約定されるのが通常です。ただし、市場の流動性が薄かったり、たくさんのポジションを保有していたりすると、ストップロスが成立しづらくなり、その結果、1ドル=99.48円や1ドル=99.45円と、通常より悪いレートで約定することもあります。

ストップロス(損切り注文)のイメージ

ストップロスの設定は、チャートポイントが目安となります。そのとき、チャートポイントから少し離した外側の水準を考えます。

なぜなら、チャートポイントのすぐ外側では、多くの参加者が損切りを狙っているため、損切り注文がたくさん発動されるケースがあるからです。

さらにチャートポイントを超えたギリギリのところに設定すると、なかなか損切りが成立せず、やはり通常より悪いレートで約定してしまう可能性があるのです。

損切り幅は大きく設定しない

また、損切り幅※が大きすぎるのも考えものです。損切り幅が利食い幅よりも大きくなる戦略はもってのほかです。短期売買における過去のドル/円の取引値幅※から為替変動率を算出すると、1回の取引での損切り幅は、100pips(1円以内)以内に抑えるほうがいいでしょう。

※損切り幅/利食い幅・・・取引参入レートから損切りレート(利食いレート)までの幅。pipsで表すことが多い。
※ドル円の取引値幅・・・過去の取引値幅から為替変動率(ボラティリティ)を算出。

休むことなく動き続ける為替相場は、ときには予想外の大変動も想定されます。「一個人の予測は外れる」という前提で、取引にのぞみたいところです。

損切りは、「FXで大きく勝つための手数料」と考える

損失は出したくない、と思う方も多いでしょうが、残念ながら、FXでは負ける(損失を出す)こともあります。損切りが難しいと言っているようでは、いつまでたっても、トータルでは勝てません。

いっそのこと、損切りは「FXで大きく勝つための手数料」と考えてみてください。現在、FX会社の取引手数料は無料のところがほとんどで、それが個人投資家にとっては大きなメリットとなっています。一方でプロの顧客が銀行と為替取引をするときは、ドル/円でも1銭程度の手数料がかかるのが普通です。

個人が海外旅行に行くときに現地通貨を用意するときも、手数料がかかることはご存じでしょう。ましてや、株式や投資信託といった一般的な金融商品を取引する場合、基本的には手数料がかかります。損切りを手数料だととらえれば、躊躇することなく実行できるのではないでしょうか。

ストップロスを入れなくても、FX会社には「損失が一定水準になったら強制決済する機能・ルール」があります。しかしそれをあてにしてポジションを放置しておくと、損失拡大防止にはなりますが、結果的にはトータルで大きく負ける確率が高くなります。それはセーフティネットに頼っているだけで、損益を意識した取引ではありません。

その他の行動原則

その他のプロがポジション保有後に大切にしている行動原則は以下の記事でご紹介しています。

是非、合わせてご確認ください。

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鶴 泰治

株式会社FXトレード・フィナンシャル代表取締役社長

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